不動産売却のなかでも、借地権付き建物の売却は、複雑な要素が多いため、慎重に進める必要があります。
事前に正しい知識や注意点など知っておくことで、売却はスムーズに進めやすくなります。
今回は、借地権付き建物のメリットデメリット、売却方法などを解説しますので、売却をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
不動産売却する前に知っておこう!借地権のメリットデメリット
借地権とは
土地を持っている地主に、賃料を支払って土地を借りることです。
建物は自身の所有物になりますが、土地は契約期間中、賃料を支払いながら借りることになります。
借地権付き建物のメリット
土地に対して税金がかからない
土地を所有していると、固定資産税や都市計画税がかかってきます。
借地権付き建物の場合、土地を所有している地主が、固定資産税や都市計画税を支払います。
価格が安い
借地権の土地は、土地を購入する場合に比べて、比較的安価で利用できます。
地域ごとの地代にもよりますが、およそ6割~8割程度で販売されると言われています。
半永久的に土地が使える
借地権には契約期間が定められていますが、最低でも30年以上となっています。
また、更新すればそのまま使い続けられるので、半永久的に土地を借りることができます。
借地権付き建物のデメリット
毎月賃料が発生する
借地権付き建物を購入する際は、土地の代金は発生しませんが、毎月土地の賃料がかかります。
毎月の支払いが煩わしい場合は、土地の購入を考えたほうがよいかもしれません。
建物をリフォームする際に地主に許可を得なければならない
借地権付き建物は、使用用途が細かく決められています。
リフォームは、許可されているかどうか、地主への確認が必要です。
不動産売却する前に知っておこう!借地権付き建物の売却方法とは?
仲介業者を通して借地権付き建物として売却する
仲介契約を結んだ不動産会社に、通常の物件と同じように、買主を探してもらい売却する方法です。
売却期間や価格を自由に決められる一方、土地と建物が一緒に購入できる中古物件がライバルになります。
比較されることが多くなるので、売却価格の値下げも考えなければなりません。
地主に建物を買取ってもらう
仲介業者を通さず、直接地主に建物を買取ってもらう方法もあります。
ただ、地主が合意しないと契約はできないので、交渉など慎重に進める必要があります。
底地権を買取って売却する
底地権を買取り、所有権を取得してから、第三者に売却する方法です。
土地と建物をセットで売却できるので、借地権付き建物よりも高値で売却できる可能性がります。
ただ、こちらも地主との交渉を、慎重に進める必要があります。