近年では、年金のみで生活していくことは難しいとされており、老後生活にかかるお金を事前に検討することが大切と言われています。
しかし、大きなリスクがかかるお金の借り入れは心配ですよね。
そんなときに検討してほしいのが「リバースモーゲージ制度」です。
そこで今回は、シニア向けのローン「リバースモーゲージ」のメリット・デメリットについてお話ししていきます。
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージとは、自宅に住みながら自宅を担保に融資を受けることができるシニア世代向けのローンです。
住宅ローンとよく似ており、住宅ローンの場合は最初にまとまった融資を受け取り、その元本と利息を毎月返済していくという仕組みですが、リバースモーゲージは自宅の評価額から算出した融資枠内で毎月(一括も可)で融資を受け、契約期間中は利息のみを返金するシステムです。
契約終了後や契約者(債務者)の死亡後に元本をまとめて返済するため、返済方法に「担保の自宅を売却する」「自己資金で返済する」などの方法があります。
リバースモーゲージ型住宅ローンもあるため、不動産購入の際に住宅ローンの不安がある方は検討してみるのも良いのではないでしょうか。
リバースモーゲージの特徴
●不動産を担保とするが、返済が契約者の死亡後となる。
●毎月の返済は利息のみで良い
●契約対象者は55歳から65歳以上の高齢者
リバースモーゲージのメリットとは?
毎月の返済が利息のみ
上記でもお話しましたが、リバースモーゲージは不動産を担保として融資を受けますが、元金は死亡時に一括し毎月の支払いは利息だけで良いのがメリットと言えます。
自宅を手放すことなく老後資金の借り入れができる
融資を受ける際の担保は不動産であるため、自宅を手放すことなく老後資金の借り入れをすることができます。
しかし、契約者が死亡後に配偶者が自宅を手放さなければならないか不安になってしまう方もいるのではないでしょうか。
契約者が死亡後に契約を引き継ぐことができる金融機関も多く存在するので、配偶者に大きな負担がかかる心配少ないでしょう。
借り入れ資金の使い道が自由
金融機関の多くが借り入れ資金の使い道を自由化しているケースが多く、生活費だけでなくリフォームや住宅ローンの返済、老人ホームの入居資金などに充てることも可能です。
リバースモーゲージのデメリットとは?
長寿により資金が足りなくなってしまう
現代では平均寿命はどんどん延びており、契約者が何歳まで生きるか予測することは不可能です。
そのため、長寿により融資極度額まで資金を使い切ってしまうことがあります。
不動産価値の低下
一般的に不動産価値は路線価を基準に算出されますが、なかでも重要視されるのが「土地」の価値です。
土地の価格が低下してしまうと、融資極度額の見直しがおこなわれる可能性があります。
すでに融資極度額以上の融資を受けている場合、差額を返済するケースもあるので注意が必要です。
金利の変動によるリスク
多くの金融機関では「変動金利」を採用しているため、契約期間中に金利が上昇してしまうリスクがあります。
金利が上昇すると、月々の支払の負担が増えてしまったり、融資を受けられる金額が少なくなる恐れがあります。