自宅の購入には多くのお金が必要ですから、自己資金だけで支払うことは難しいでしょう。
そのため住宅ローンの利用が一般的ですが、土地を先に買ってから家を建てる注文住宅などの場合、支払いはどうしたらよいのでしょうか。
今回は土地の購入をご検討中の方に向けて、利用できるローンについてご説明します。
土地の購入でも利用できるローン①つなぎ融資
注文住宅は、土地を先に購入してから家を建築します。
けれども、自宅を買うときに利用できる住宅ローンは、建物が完成していないと融資が実行されません。
すると、土地代は自分のお金で支払わなくてはならないのかと、不安になってしまうでしょう。
実は、そのようなときに利用できるローンのひとつに、「つなぎ融資」があります。
住宅ローンが実行されるまでの間に、つなぎとしてお金を借りられる制度です。
融資額は、土地の評価額によって決まります。
評価する主な基準には、「公示地価」「基準地価」「路線価」「固定資産税評価額」の4つがありますので、覚えておきましょう。
土地代だけではなく、住宅が完成する前に必要な着工金や中間金などにも使えるため、自己資金が少ない方にはおすすめです。
住宅ローンの実行までは、返済が金利だけでよい点も魅力でしょう。
無担保で借りられるため、手続きが少ないこともメリットですが、その分金利が高めですから注意しましょう。
土地の購入でも利用できるローン②土地先行融資
土地代の支払いに利用できるローンには、「土地先行融資」もあります。
こちらも、土地の評価額によって融資額が決まります。
土地に抵当権を設定するため、つなぎ融資に比べて金利の低いことがメリットです。
条件を満たしていれば、住宅ローン控除が受けられることも魅力でしょう。
年末の住宅ローン残高の1%を所得税から差し引くことができるので、大きな節税につながります。
ただし土地先行融資は、土地代の支払いにしか使えないことが注意点です。
そのため、住宅の着工金や中間金などは、自己資金から出す必要があります。
ですから、比較的自己資金に余裕のある方におすすめだと言えるでしょう。
なお金融機関のローン審査では、土地と建物がセットで審査されますから、土地だけでなく建物の資料も準備しておきましょう。